Chapter 2 [演習課題①]生成AIで文章の修正をしてみよう

学習時間の目安1時間

生成AIは文章の校正が得意です。ここでは実務で想定される報告書を例に生成AIを用いた文章校閲・修正を実践してみましょう。 生成AIを活用することで書類の作成工数削減やクオリティアップ、レビュワーのフィードバックに掛かる工数削減が期待できます。

例:報告書の作成

想定シーン あなたは新入社員であり、社外会議で取引先の社長を怒らせてしまいました。状況を上司に報告しないといけませんが、上司に提出できるレベルの報告書になっているかクオリティに不安があります。

下記のように報告書を作成しましたが、具体的には以下の不安があります。

  • 構造的な文章になっておらず読みにくいのではないか
  • 利用している言葉がビジネスシーンに適しているか不安
  • 報告内容に抜け漏れがないか不安
件名:先日、ネクサスインテグレーション社の社長を怒らせてしまった件

〇〇部長へ

2023年3月18日、午後2時から、会議室でネクサスインテグレーション社と会議をしました。

この会議の内容は、新しい事業提案の説明とその事業での協力についてでした。

私がこの会議で説明した内容についてですが、当社の新事業に関して山田社長に説明しました。その中で、私たちの市場調査の結果と提案の強みについて話しましたが、山田社長からは具体的な質問が多く、それに対する私の説明がうまくなかったのか、山田社長はたくさん質問をしてきました。。特に、市場データと当社の強みが結びつかない点について多くのツッコミをもらいました。

また、会議中に私が手を動かした際に不慮の事故でコーヒーをこぼしてしまいました。これが原因で山田社長の資料が濡れてしまい、その場の空気が一気に悪くなりました。

会議は予定していた時間より短い約30分で終了し、山田社長からは「準備が不十分」との厳しいコメントを受けました。私も、とても反省しており、今後はもっと資料の準備を頑張って、説明をわかりやすくする必要があると思いました。

今後どうするかですが、山田社長にはもう一度説明したいと思ってます。今回はごめんなさい、もう一度チャンスをくださいというメールを早めに送ることにしたいです。あとは、社内でもう一度内容をみんなで考えて、提案内容をよりいいものにしたいです。

これらが今回の事件の概要と問題点、今後の計画です。

営業部

鈴木太郎


生成AIを活用して自身で作成した報告書を改善していきたいと考えています。

まずは、報告書の構成を考え、そのあとに内容をブラッシュアップしていきましょう。

プロンプト作成時のポイント

  • 自身の役割や立場を指示すること
  • どのような背景で必要な報告書なのかを文脈で明示すること
  • 報告書のフォーマットを作成したい旨をゴールと出力形式で明記すること
  • 一度作成した報告書の内容が不十分な可能性があるので、ChatGPTから上司の視点で指摘をもらうこと
プロンプト①#役割
あなたは自社の上司に提出する報告書を作成する担当者です。

#文脈
この報告書は、取引先社長との打ち合わせで起きたトラブルを詳細に上司に報告する内容です。

#ゴール
事象と今後の改善策が明確な報告書のフォーマットを作成すること。

#制約事項
・報告書はビジネスシーンにおいて適切で受け手が理解しやすい言葉遣いを用いること。
・経緯を会議に参加していない人でもすぐに理解できる形式で記載すること。
・今後の改善策はいつまでに誰が何をやるのかアクションプランが明確であること。
・重要な事実のみにフォーカスすること。

#出力形式
報告書フォーマット
ChatGPTの出力例報告書フォーマット
タイトル: 取引先社長との打ち合わせにおけるトラブル報告書
日付: [報告書作成日]
作成者: [担当者名]

1. 件名
取引先社長との打ち合わせにおけるトラブルの詳細報告

2. 背景
[日時]に、[場所]で取引先社長との打ち合わせを行いました。この打ち合わせは、[プロジェクト名/目的]に関する重要な会議でした。

3. トラブルの概要
• 発生日時: [トラブルが発生した具体的な日時]
• 発生場所: [具体的な場所]
• トラブルの内容: [トラブルの具体的な内容、経緯、および状況]
 ◦ 例: 会議の開始直後、取引先社長がプロジェクトの進捗に対して強い不満を示されました。

4. トラブルの原因分析
• 直接的な原因: [トラブルの直接的な原因]
 ◦ 例: プロジェクトの進捗報告に誤りがあったため。
• 根本的な原因: [トラブルの根本的な原因]
 ◦ 例: 情報共有の不足および確認不足。

5. 対応策
• 即時対応: [トラブル発生時に実施した対応]
 ◦ 例: その場で取引先社長に謝罪し、訂正された情報を提供しました。
• 長期的対応策: [再発防止のための長期的な対応策]
 ◦ 例: 情報共有プロセスの見直しと確認フローの強化。

6. 今後の改善策
• アクションプラン
 ◦ 誰が: [担当者/チーム名]
 ◦ 何を: [具体的な改善策]
 ◦ いつまでに: [期限]
 ◦ 詳細: [具体的な実施内容]
  ▪ 例:
   • 誰が: プロジェクトマネージャー
   • 何を: 月次報告書の内容精査
   • いつまでに: 次回の打ち合わせまで([具体的な日付])
   • 詳細: プロジェクト進捗報告書の内容を徹底的に確認し、全ての関連情報を取引先社長に共有。

7. まとめ
今回のトラブルにより、プロジェクトの進捗確認および情報共有の重要性が再認識されました。再発防止のため、今後は改善策を着実に実施し、同様のトラブルを防ぐよう努めます。
8. 添付資料
• [関連資料1]
• [関連資料2]

以上
プロンプト②#手順の実行プロセス
– [C1] 以下のメール文章をビジネスで利用できるレベルの文章に修正する。
– [C2] 報告書のフォーマットに従って修正した内容を整形してください。
– [C3] 私の上司として報告書で不足している情報を指摘してください。

#出力形式
実行プロセスに従って出力

#メール文章の叩き
件名:先日、ネクサスインテグレーション社の社長を怒らせてしまった件

〇〇部長へ

2023年3月18日、午後2時から、会議室でネクサスインテグレーション社と会議をしました。
この会議は、新しい事業提案の説明とその事業での協力についてでした。
私がこの会議で説明した内容についてですが、当社の新事業に関して山田社長に説明しました。その中で、私たちの市場調査と提案の強みについて話しましたが、山田社長からは具体的な質問が多く、それに対する私の説明がうまくなかったのか、山田社長はたくさん質問をしてきました。。特に、市場データと当社の強みが結びつかない点について多くのツッコミをもらいました。
また、会議中に私が手を動かした際に不慮の事故でコーヒーをこぼしてしまいました。これが原因で山田社長の資料が濡れてしまい、その場の空気が一気に悪くなりました。
会議は予定していた時間より短い約30分で終了し、山田社長からは「準備が不十分」との厳しいコメントを受けました。私も、とても反省しており、今後はもっと資料の準備を頑張って、説明をわかりやすくする必要があると思いました。
今後どうするかですが、山田社長にはもう一度説明したいと思ってます。今回はごめんなさい、もう一度チャンスをくださいというメールを早めに送ることしたいです。あとは、社内でもう一度内容をみんなで考えて、提案内容をよりいいものにしたいです。 これらが今回の事件の概要と問題点、今後の計画です。

営業部
鈴木太郎
ChatGPTの出力例[C1] 以下のメール文章をビジネスで利用できるレベルの文章に修正
件名:ネクサスインテグレーション社の山田社長との会議におけるトラブルについて

〇〇部長

2023年3月18日午後2時より、会議室にてネクサスインテグレーション社と新しい事業提案に関する会議を行いました。この会議は、当社の新事業提案の説明とその事業における協力についてのものでした。
私がこの会議で説明した内容についてですが、山田社長に対して当社の新事業に関する詳細を説明しました。その中で、私たちの市場調査と提案の強みについてもお話しました。しかし、山田社長から具体的な質問が多く寄せられ、特に市場データと当社の強みが結びつかない点について指摘されました。私の説明が不十分だったため、山田社長のご質問にうまく答えることができませんでした。
さらに、会議中に私が手を動かした際に不注意でコーヒーをこぼしてしまい、山田社長の資料が濡れてしまいました。これにより、会議の雰囲気が一気に悪化しました。
会議は予定より短い約30分で終了し、山田社長からは「準備が不十分」との厳しいコメントをいただきました。私も非常に反省しており、今後は資料の準備をさらに徹底し、説明をよりわかりやすくする必要があると感じています。
今後の対応策として、山田社長にもう一度説明する機会をお願いするためのメールを早急に送付いたします。また、社内でもう一度内容を検討し、提案内容を改善する計画です。

以上が今回のトラブルの概要と問題点、今後の計画です。

営業部 鈴木太郎

[C2] 報告書のフォーマットに従って修正した内容を整形
タイトル: ネクサスインテグレーション社の山田社長との会議におけるトラブル報告書
日付: 2023年3月19日
作成者: 鈴木太郎

1. 件名
ネクサスインテグレーション社の山田社長との会議におけるトラブルの詳細報告

2. 背景
2023年3月18日午後2時より、当社会議室にてネクサスインテグレーション社との会議を行いました。この会議は、当社の新事業提案の説明とその事業における協力についての重要な打ち合わせでした。

3. トラブルの概要
• 発生日時: 2023年3月18日 午後2時
• 発生場所: 当社会議室
• トラブルの内容:
 ◦ 山田社長に対する新事業の説明中、市場データと当社の強みが結びつかない点について多くの質問を受け、私の説明が不十分でした。
 ◦ 会議中にコーヒーをこぼし、山田社長の資料が濡れる事故が発生。これにより、会議の雰囲気が悪化しました。
 ◦ 会議は予定より短い約30分で終了し、「準備が不十分」との厳しいコメントを受けました。

4. トラブルの原因分析
• 直接的な原因: 説明内容が不十分であり、質問に対する適切な回答ができなかったこと。
• 根本的な原因: 準備不足と情報共有の不徹底。

5. 対応策
• 即時対応:
 ◦ 会議後すぐに山田社長に謝罪し、改めて詳細な説明を行う機会をお願いするメールを送る準備をしました。
• 長期的対応策:
 ◦ 社内での資料準備および説明内容の見直しを徹底し、情報共有プロセスを改善する計画です。

6. 今後の改善策
• アクションプラン
 ◦ 誰が: 鈴木太郎
 ◦ 何を: 山田社長に対して改めて説明の機会をお願いするメールを送る
 ◦ いつまでに: 2023年3月20日
 ◦ 詳細: 会議内容を再度見直し、より分かりやすい説明を準備し、再度説明の機会をお願いする。
 ◦ 誰が: 営業部チーム
 ◦ 何を: 提案内容の見直しと改善
 ◦ いつまでに: 2023年3月25日
 ◦ 詳細: 社内会議を開催し、提案内容の再検討および資料の改善を行う。

7. まとめ
今回のトラブルにより、資料準備と説明の重要性が再認識されました。再発防止のため、改善策を着実に実施し、同様のトラブルを防ぐよう努めます。

8. 添付資料
• 該当会議の議事録
• 改善策の詳細なアクションプラン

[C3] 私の上司として報告書で不足している情報を指摘してください
1. 具体的な質問内容:
 ◦ 山田社長が指摘した市場データと当社の強みが結びつかない具体的なポイントを記載してください。
2. 詳細な即時対応策:
 ◦ 会議中に取った具体的な即時対応策(例:その場での対応や会議後のフォローアップ内容)が不足しています。
3. 追加の背景情報:
 ◦ 新事業提案の具体的な内容や目的、そしてそれが取引先にとってどのような利点があるのかを明確にしてください。
4. 具体的な改善策の詳細:
 ◦ 営業部チームが行う改善策の詳細をもう少し具体的に記載してください(例:具体的な会議の日程や検討項目など)。

このように、生成AIを用いることで報告書を読みやすい形式にすることができました。また、不足する点も洗い出されたので、追加で生成AIに対して情報を付与することで更に報告書としての完成度を高めることができます。

[演習課題①] 生成AIで成果報告書を修正しよう

【想定シーン】

あなたは現在、とある会社のマーケティング部の新人社員として働いており、「春のマーケティングキャンペーンの成果報告」を部長に報告することとなりました。自分なりに報告書を記述したが、そのまま部長に提出するには少々不安があるクオリティとなっております。生成AIを活用して、報告書を修正して下さい。

【実施手順】

  1. 報告書のフォーマットを生成する
  2. 報告書を修正し、報告書に不足している点を洗い出す

【作成した報告書の叩き】

件名:春のマーケティングキャンペーンの成果報告

〇〇部長へ

2024年3月から5月の期間中に実施された春のマーケティングキャンペーンの成果についてご報告します。このキャンペーンは、いろいろな施策を取り入れた結果、いろんな成果が出ました。具体的には、ウェブサイトの訪問者数が前年同期比で30%増加しました。これってすごいですよね。でも、具体的な数値はまだ集計中なんですけどね。で、新規顧客の獲得も20%増えました。これも結構いい感じです。SNS広告がなんかすごく効果を発揮して、クリック率が15%上昇しました。ただし、具体的な広告費用対効果は、正直、まだ計算してません。また、キャンペーン専用のランディングページのコンバージョン率も10%向上しました。でも、訪問者の離脱率やその他の要因は、実際のところ、まだ未確認です。

この成果を踏まえて、今後のマーケティング戦略についてですが、SNS広告をもっと強化し、ランディングページの最適化が重要だと考えています。詳細な行動分析はまだ完了してないけど、収集したデータを活用してターゲット顧客の行動を分析する予定です。でも、具体的な計画は、実際のところ、まだ立てていません。

現在、キャンペーンの全体的な成功については評価中です。特にどの施策が最も効果的だったかを判断するために、追加の分析が必要です。また、社内でのフィードバックをもとに改善点を検討する予定ですが、具体的な改善策はまだ決まってません。

以上、春のマーケティングキャンペーンの成果についての報告です。

マーケティング部

佐藤花子

【提出方法】 演習課題の入力先シート:「提出ファイル」>「Lesson7_[演習課題①]生成AIで成果報告書を修正しよう」 提出方法:Slackでメンターをメンションの上、上記シート右上に記載の「提出テンプレート」とあるセルをコピーし、提出してください。

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