インサイドセールスとは
インサイドセールスは、電話やメール、Web会議などを使って顧客へアプローチし、商談機会の創出に繋げる役割を持ちます。訪問せずに営業活動を行うため、交通費や人件費などのコストを抑えることができます。
特にB2B企業で採用されることが多く、効率性とコスト削減を重視する企業に適しています。ただし、商品やサービスの性質によっては、対面での営業活動が必要な場合もあります。
定期的に商品の案内や情報の共有、現状の状況確認等を行い、顧客と信頼関係を構築し、時には購買意欲を高めていくことが重要です。
【インサイドセールスが注目される背景】
近年、働き方改革の一環として、インサイドセールスを強化する企業が急激に増加しています。デジタルツールの進化やリモートワーク普及により、営業分野でのDXが推進されており、インサイドセールスの導入により、業務での課題解決や成果向上につながったとする企業も増加しています。
例えば、株式会社LIFULLは、インサイドセールスを導入することで、組織全体で効率的に営業活動を行えるようになりました。
従来は、1人の営業担当者がアポ取りからクロージングまですべてを行っていたため、営業プロセスがブラックボックス化しており、効率化させる手段が見えない状況でした。そこから、2名体制での営業を導入し、案件を7つのフェーズに分類して管理するようにしました。これにより、案件がどの段階で停滞しているかを可視化でき、トークスクリプトの見直しなどの対策を講じることができるようになりました。
こうした取り組みの結果、従来の約半分の人員でありながら、獲得会員数を約2倍に伸ばすことに成功しました。インサイドセールスの導入によって、営業プロセスが透明化され、組織全体で効率的に営業活動を行えるようになったためです。
(参考:https://saleszine.jp/article/detail/2089 )
このように、企業がインサイドセールスを効果的に活用することで、営業プロセスの課題解決や生産性の向上につなげることができます。
商談獲得までのプロセス
インサイドセールスは、セールスマーケティングとフィールドセールスの中間に位置しており、セールスマーケティングにより、「リード顧客」を獲得した後の「商談を獲得する」役割を担っています。
1.優先的に接触すべきリード顧客の選別をする
一定の基準のもと、顧客リストの企業に点数をつけ、接触すべき企業の優先順位をつけることで(リードスコアリング)、効率的に商談獲得をすることができます。
2.顧客へアプローチを実施し商談を獲得する
商材の紹介やキャンペーン情報などをフックに顧客へアプローチします。
接触の手法は、テレアポ(電話による接触)やメールマガジンの配信などがあります。
このように、インサイドセールスは非対面の状態でリード顧客へ継続的にアプローチし、信頼関係を構築しながら商談の機会獲得を目指します。
インサイドセールスで押さえておくべき重要なポイント
優先順位をつける(リードスコアリング)
- リード顧客に対して、接触すべき順を整理する
- 購入意欲が高そうな顧客から集中的に接触を行う
顧客との対話を意識する
- 自社サービスの紹介だけでなく、顧客の役立つ情報を提供する
- リード顧客との対話を大切にし、ニーズを理解する
アプローチ結果の記録と改善
- アプローチ内容と顧客の反応を詳しく記録しておく
- 記録を見直し、アプローチ方法を改善していく
チームでの情報共有と標準化(チームが居る場合)
- うまくいったことや改善点をチームで共有する
以上のポイントを意識することで、最小限のコストで商談機会の創出へ繋げることができます。

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